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飛行機の乗り継ぎは何時間必要か 完全ガイド

本記事は、「【CAが教える】結局、何時間必要なん?飛行機の乗り継ぎ問題」の動画より内容をまとめます。

目次

結論

乗り継ぎ時間に絶対の正解はありません。

空港や入国審査の有無、ターミナル移動、チケットの買い方で必要時間は大きく変わります。

とはいえ、多くのケースで目安になるのは三時間(180分)。特に初めての空港や海外乗り継ぎは三時間をベースに考えると、航空会社側からも無理な計画とは見なされにくいです。

さらに実務では到着時刻と出発時刻の差から一時間を引いて考える「マイナス一時間の法則」が役立ちます。

なぜ「三時間」が万能ではないのか

飛行機の乗り継ぎには複数のパターンがあり、次の要素で所要時間が変動します。

  1. ひとつの予約番号で全区間がまとまった投資チケットか、区間ごとに別発券か
  2. 同一ターミナル内乗り継ぎか、ターミナル間移動や空港間移動が必要か
  3. 乗り継ぎ地で入国が必要か(例 アメリカ経由は原則入国が必要)
  4. ヨーロッパでの宣言協定国か非宣言協定国か
  5. 乗り継ぎの途中で再セキュリティ検査があるか
  6. 到着時刻と出発時刻の読み違いを避けるためのマイナス一時間の法則

マイナス一時間の法則とは

行程表の到着と出発の差が二時間と書かれていても、実際に乗り継ぎに使えるのは約一時間と見積もる考え方です。理由は次の通りです。


到着後はスポットイン待機、降機、連絡通路移動があり、出発はゲートクローズの15分前(ケースにより30分前)に締め切られるため、乗り継ぎに充てられる純時間は一時間ほど目減りします。


到着 12:00、次便 出発 14:00 の表示


降機や移動で12:20ごろから行動開始、出発14:00のゲート締切は13:45とすると、実質の乗り継ぎ行動可能時間は約85分。さらに混雑や保安検査が加われば一時間前後に圧縮されます。

ケース別 目安時間の早見表

(実務目線の安全サイドの目安。混雑時期や巨大空港、家族連れはさらに上乗せ推奨)

ケース入国の有無移動目安乗り継ぎ時間
同一ターミナル 国際線→国際線 通しチケットなしなし2時間〜2時間30分
同一空港でターミナル移動あり 国際線→国際線なしあり2時間30分〜3時間
国際線→国内線(その国へ入国が必要)ありあり得る3時間〜4時間
アメリカ経由(日本発→米→第三国)あり(原則)あり得る3時間30分〜4時間30分
ヨーロッパ 宣言協定国内 国際→国際初回到着地で入域審査場合あり3時間前後
空港間移動(例 羽田着→成田発、金浦着→仁川発)再チェックイン空港間移動4時間30分〜6時間以上
別発券(区間ごと別チケット)条件次第再チェックイン確定4時間以上(初心者は避ける)

失敗しないための六つのチェックポイント

1 通しチケットかどうかを最初に確認する

投資チケットとは、全区間が同一予約番号で一枚にまとまった航空券のこと。

これなら預け荷物は通常、最終目的地までスルーで、乗り遅れ時は航空会社が最短便へ無償で振替対応してくれます。別発券だと荷物の受け取りと再チェックインが必要になり、遅延時の救済も原則ありません。

確認方法
予約時に全区間が同じ予約番号になっているかをチェック。別々なら投資ではありません。

2 ターミナルや空港の移動があるか

同一空港でもターミナルが離れていることは珍しくありません。

国際線と国内線で建物が分かれ、バスやモノレール移動が必要な空港もあります。

さらに稀に空港間移動の乗り継ぎ(羽田→成田、金浦→仁川)の行程が売られている場合もあります。空港間移動は渋滞や運行間隔の影響を強く受けるため、余裕の上積みが必須です。

3 アメリカ経由は入国が前提

米国は乗り継ぎだけでも原則入国審査と預け荷物の一時受け取りが必要です。

ESTAの事前取得、入国審査の混雑、再保安検査を見込み、三時間半以上を目安に。

4 ヨーロッパはシェンゲン協定の考え方を理解する

EUと宣言協定は別物です。シェンゲン協定国内の最初の到着地で入域審査を受け、その後は域内移動として扱われます。

最初の到着空港が非シェンゲン協定国なら、通常の国際線乗り継ぎになります。空港内の動線がシェンゲンと非シェンゲンで分かれている大規模空港では、表示に従って移動する時間を見込みます。

5 乗り継ぎ中に再セキュリティ検査がある空港を想定する

トランスファー専用レーンがあっても、飲料や液体物は没収されることがあります。

保安検査の待ち時間は日中のピークに長くなる傾向があります。

6 出発時刻はゲートオフの時刻である

搭乗締切は通常出発の15分前(航空会社や空港により30分前も)。

乗り継ぎ可能時間を過大評価しないために、最初からマイナス一時間で見積もるのが安全です。

MCTという考え方も覚えておく

MCT(Minimum Connection Time 最低乗り継ぎ時間)は各空港ごとに定められた、公的な「理論上の最短時間」です。

予約システムは原則このMCTを下回る乗り継ぎの発券を許可しません。

ただしMCTは混雑や入国審査、遅延リスクを織り込んでいないため、旅行者の体感安全マージンとしてはMCT+30〜60分、初心者はMCT+90分を推奨します。

荷物運用で時間は大きく変わる

投資チケットならスルーバゲージが基本で、乗り継ぎ地で受け取らずに済みます。

別発券は毎回ピックアップと再預けが必要。手荷物だけで移動できると保安検査以外の時間が短縮され、乗り継ぎ成功率が上がります。

予約時にできるリスク低減

  1. 初めての空港や巨大ハブは三時間以上を選ぶ
  2. アメリカ経由はできれば三時間半以上、家族連れは四時間
  3. 空港間移動行程は極力避ける。やむを得ない場合は六時間前後
  4. 別発券は中上級者向け。どうしても別発券なら四時間以上のバッファ
  5. 到着が夜遅い便と早朝出発便の接続は避ける(入国審査や交通機関の運休に注意)
  6. 航空会社や空港が公開している乗り継ぎ推奨時間の最新情報を確認する

よくある質問

乗り継ぎ一時間半は可能か

同一ターミナル、入国なし、手荷物なし、定刻到着なら理論上は可能。ただし遅延一撃でアウト。

初心者には推奨しません。

乗り遅れたらどうなるか

通しチケットなら航空会社が最短便へ振替対応。別発券は自己負担で買い直しが基本。

飲み物は持ち込めるか

乗り継ぎ中に再保安検査がある空港では没収されることがあります。ゲート近くで買うのが無難。

まとめ

乗り継ぎ時間の正解は人と行程によって変わります。

ただ、初めての空港や海外乗り継ぎなら三時間をベースに、アメリカ経由は三時間半以上、空港間移動は五〜六時間を目安にすると安全度が上がります。

さらに、行程表の差から一時間引いて見積もる「マイナス一時間の法則」を常に頭に置くと、計画倒れを避けられます。

最後に、投資チケットを選ぶこと、そして最新の空港・航空会社の案内を確認することが、乗り継ぎ成功の最短ルートです。

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