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【現地レポ】イラク・バグダードに行ってみた!外務省レベル4の危険地帯で見た“リアルな日常”

この記事は、YouTube動画「【危険】イラク行ってみた【ごめんね外務省】」をもとに執筆しています。


外務省が「渡航中止勧告(レベル4)」を出しているイラク・バグダードを、実際に訪れた旅人ふってぃさんのリアルな体験をまとめました。


本記事では、治安状況・現地の生活・歴史的背景を中心に、現地でしかわからないリアルを紹介します。


目次

結論:イラクは「危険だけど、人々は温かい国」

まず結論から言うと、イラク・バグダードは依然として危険地域に指定されており、治安リスクは非常に高いです。


しかし実際に訪れると、街には笑顔があり、人々はフレンドリーで親切
長い戦争を経て少しずつ平和を取り戻しつつある姿が印象的でした。


イラク入国の流れと基本情報

  • 入国ビザ: 日本人は空港で「アライバルビザ」を取得可能(75ドル)
  • 入国時期: 8月、気温はなんと50度近く!
  • 空港~市内交通: 公共交通機関はなく、空港ではライドシェアも使えないため、白タクを利用。

ちなみに、空港は危険レベル3、市内はレベル4(最高)
つまり、空港を出た瞬間から「外務省に怒られる地域」に突入します。


治安と事件の実態

イラクは長年にわたる戦争と宗派対立により、治安が非常に不安定な国です。
動画内でも以下のような事例が紹介されています。

  • 2022年: アメリカ人男性が殺害
  • 2023年: 米・イラク二重国籍の男性がバグダードで殺害
  • 2004年: 日本人男性が過激派により拉致・殺害

表面的には落ち着いて見えるものの、外国人を狙った事件は現在も散発的に発生
ふってぃさんの帰国2週間後には、バグダード国際空港にミサイル着弾というニュースもありました。


なぜイラクは危険な国になったのか?

イラクの複雑な治安問題を理解するには、宗派と民族の歴史を知る必要があります。

主な勢力概要
スンニ派サダム・フセイン政権下で支配層
シーア派国内多数派だが、長年抑圧されていた
クルド人北部中心に独自の自治志向

アメリカによる2003年のイラク戦争でフセイン政権が崩壊した後、
宗派間対立が一気に表面化し、内戦に突入。


その混乱の中で生まれたのが、IS(イスラム国)です。

さらに、英米の植民地支配政策や宗教対立の火種も重なり、現在の混乱へとつながっています。


宿泊と生活環境:思ったより普通?

現地ではBooking.comなどが使えないため、飛び込みで宿探し
タクシー運転手が交渉を手伝ってくれ、1泊2万5000イラクディナール(約2500円)の宿に決定。

  • 部屋: ベッド、冷蔵庫、エアコン付き
  • 電源: 英国式の3口タイプ(旧イギリス領の名残)
  • トイレ: トイレットペーパーなし、シャワーで洗浄するイスラム式

イスラム圏では左手を「不浄の手」とされており、トイレで左手を使う習慣が残っています。
衛生的な水は貴重で、ミネラルウォーターは常に購入が必要とのこと。


市内の様子と交通事情

日中は気温45~50度に達し、徒歩移動は危険レベル。


バグダードでは中東の配車アプリ「Careem(カリーム)」が使えます。

現地では日本車が圧倒的に人気で、特にトヨタ・ランドクルーザーは神格的存在

「ヤバーニ!トヨタランドクルーザー、ナンバーワン!」と叫べば、誰とでも仲良くなれる魔法の言葉だそうです。


戦争の爪痕:街に残る弾痕

バグダードの街並みには、今も建物の壁に銃弾の跡が残っています。
戦争の記憶が消えていないことを実感させられる瞬間です。


それでも、人々は笑顔で外国人に声をかけ、一緒に写真を撮りたがるなど、温かい一面も見せてくれます。


歴史と文化:世界最古の大学「ムスタンシリア学院」

ふってぃさんが訪れたのは、1234年に建設されたムスタンシリア学院(Al-Mustansiriya University)
「世界最古の大学」とも言われ、かつては医学・薬学・神学の中心地でした。

  • 入場料: 2万5000ディナール(約250円)
  • 建築様式: 偶像崇拝が禁じられているため、アラベスク模様で装飾
  • 構造: 学問の殿堂というより、今は閑散とした遺構

中世ヨーロッパが暗黒時代にあったころ、イスラム世界は学問と科学の最先端。
バグダードは「知の都」として栄えていました。


グリーンゾーンと現代のバグダード

旅の後半では、イラク大統領府や各国大使館が集まるグリーンゾーンへ。

2018年までは一般人立ち入り禁止でしたが、現在は解禁されています。
とはいえ、警備は非常に厳重で、軍人や警官が至る所に立っています。

また、マンツールモールという大型ショッピングモールも登場。
「ララポートのように清潔で近代的」とのこと。


ただし、トイレに紙はないという点だけは中東らしいギャップ。


戦争の記録:アパッチ空爆の現場へ

2007年、米軍ヘリがイラク市民18人を誤って攻撃した事件。


その現場を実際に訪問し、かつての惨劇が今では子どもたちが遊ぶ場所に変わっていることに感動します。
10年前は戦場だった場所が、今は平和な日常を取り戻している――


この変化が、何よりも心に残ったそうです。


現地で味わう「本場のシーシャ」

最後は中東名物「シーシャ(水タバコ)」で締めくくり。


日本では“映えアイテム”扱いされがちですが、本場では文化と社交の場
現地の人と語らいながら、穏やかな時間が流れます。


まとめ:危険を承知で訪れる価値はある

イラク旅行は間違いなく命のリスクを伴う旅です。
しかし、実際に訪れてみるとニュースでは伝わらない現実が見えます。

  • かつての戦場が、今は人々の生活の場になっている
  • 文化と宗教の歴史が交錯する街並み
  • 見知らぬ旅人に笑顔を向けるイラクの人々

危険と隣り合わせながらも、フティさんの旅は「人間の強さ」と「再生する国の力」を感じさせるものでした。

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